起立性調節障害でつらいのは症状そのものだけではありません。「怠けているだけ」「気の持ちよう」と周囲に誤解され、本人まで「自分が弱いせいだ」と思い込んでしまうことが、この病気の大きな苦しさです。ここでは、なぜ誤解されるのか、実際には何が起きているのか、どう伝えればいいかを整理します。
これらはすべて起立性調節障害の特徴そのものであって、仮病の証拠ではありません。むしろ「夜になると元気」「朝がとにかくつらい」は、この病気を疑うサインです。
人は起き上がると重力で血液が下半身に移動します。通常は自律神経がすばやく血管を締めて、脳や心臓への血流を保ちます。起立性調節障害では、この自律神経の反応が弱かったり遅れたりするため、立ち上がった瞬間に脳の血流が不足し、強い倦怠感・立ちくらみ・頭痛・思考力の低下が起こります。「起きよう」という意思と関係なく、体の自動調整がうまく働いていない状態です。
「学校に行きたくないから具合が悪くなる」のではなく、「具合が悪いから学校に行けない」——この順番を周囲が理解しているだけで、不要な叱責が減り、本人の回復にもつながります。
医師の診断書や、日本小児心身医学会・済生会などの解説ページを一緒に見せると、「気のせい」ではないことが伝わりやすくなります。
「午前中がつらく、午後に回復する病気」だと最初に伝えておくと、夕方元気な様子を見ても誤解されにくくなります。
登校できた日、午後から参加できたことなど、部分的にできていることを認める関わりが、本人の自己肯定感を守ります。
起立性調節障害は、真面目で頑張り屋の人ほどなりやすいとも言われます。「動けない自分」を責める必要はありません。同じ経験をした人の声は経験談ページでも読めます。
はい。自律神経による血圧・血流の調節がうまくいかない身体の病気で、日本小児心身医学会などが診断基準を定めています。意思や性格の問題ではありません。
起立性調節障害では午前中に交感神経の働きが高まりにくく、夕方以降に活動しやすくなります。この日内変動はこの病気の典型的な特徴です。
医師の診断書と、公的機関・医療機関の解説ページを一緒に見せるのが有効です。それでも難しい場合は、スクールカウンセラーや別の医療機関に相談し、味方を増やしていくことをおすすめします。
本ページは下記などの情報を参考に、経験者の視点で構成しています。症状や治療の判断は必ず医療機関にご相談ください。